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折り目

片づけものをしていたら、

丁寧に畳んだ紙が出てきた。

裏紙に私が夫へのメッセージを書いて

食卓に貼った紙。

いつのことだったか、よくは思い出せないけれど、

休日に私が出かけるときに

昼ご飯のメモとは別に

貼ってでかけたんだろう。

2、3年前のこと。

 父親が大酒三昧していて うれしい娘はいません。

 夫が昼夜逆転ぎみで 酒を飲み続けて

 心穏やかな妻はいません。

私が帰宅すると、

メモはきちんと畳んで

ゴミ箱の中に捨ててあった。

もちろん、そんなメッセージを

夫が取っておくはずがないことはわかっていたが、

きちんと畳んであったことが

私の心に残った。

いつも、私の書いたメモ紙が丁寧に扱われたことはないし、

アルコール関連になれば、なおのこと、

くしゃくしゃになって

ゴミ箱に入っていると思っていたから。

それで、

私はその紙を拾い上げて、

要整理書類入れの中に入れておいたのだ。

ふと、夫は、このメッセージを

どんな思いで読んだのだろう、

と考えた。

  アラノンの本を読んでいると、

  アルコール依存症者は苦しんでいる、

  と書いてある。

  飲酒してして行った行為の結果に

  自責の念を持っている、

  とも書いてある。

  ふ~ん。

  きっと、他のアルコール依存症者は

  そうなのかもしれない。

  でも、夫は違う。

  夫は、悪びれもせず

  しかし、こそこそと

  酒を飲み続けている。

  たがら、アルコール依存症者に同情を、

  と言われても、

  すぐに、それは無理、と思ってしまう。

でも、今日、畳んで捨てられていた紙の折り目を見ていたら、

なんだか、

その紙を捨てた時に、

夫が苦い思いを抱いたような気がしてきた。

それは、ただの勘違いかもしれないけど、

何かが、私の中で共鳴し、

重苦しい気持ちが満ちてきた。

私たちが共有しているのは、

この負の感覚なのかもしれない。

私は、メモ紙をたたんで、

台所の棚に、そっとしまった。

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