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梅香る

予報で、今日は4月下旬の陽気になる、というので、

薄着をして実家に出かけた。

デパ地下で買ったちらしずしを母と食べ、

母がお雛様をしまっている傍らで

庭の梅を眺める。

母が20年くらい前に自分で作った、

木目込みの立ち雛が飾ってあった和室は、

普段は雨戸が閉まったままである。

日の光で畳が焼けるから、

ということのようだが、

今日はお雛様をしまうため、

風通しのために雨戸も窓も開いていた。

やっぱり、明るいのは気持ちがいいのだから、

普段も雨戸を開ければいいのに、

と思う。

1メートルほどの高さの庭の梅は、

ほんのりピンク。

父が亡くなったころは、

植木鉢に植わっていた。

夏の暑い時期、

父のことでばたばたしていて

顧みられずにいたので、

元気がなくなってしまった。

父の突然の死に疲れていた母が

「もう捨ててしまう」と言ったのを、

私は、父の死は止められなかったにせよ、

せめて梅の命は残したい気がして

実家に泊まっている間、

せっせと水やりをした。

「もうダメなんじゃない?」という感じの時、

母はすぐに処分してしまう。

それに対し、

私は、往生際が悪いというのか、

ダメだと判断してしまうのが怖くて、

ついつい、あれこれやってみる。

この場合、それが功を奏して、

梅は息を吹き返し、

処分すると言っていたはずの母が

地植えにした。

しかし、「粘り強い」のも善し悪しらしい。

粘っていい時と、

手を離した方がいい時がある

ってことが、ようやく私にもわかってきた。

さて、

その二つを見分ける賢さは、

いつ身につくんだろう。

暖か過ぎる光の中で、

梅の甘い香りが漂っていた。

Jikkaume

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