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当たり前のこと

昨夜テレビを見ていて、

部屋の空気の乾燥に関して、

濡れたタオルを干すのも効果があります、

といった話をしていた。

そういえば、去年の初め、夫が入院していた病院は

暖かかったけれど、乾燥もひどく、

夜、寝る時には濡れたタオルを干しておくのだが、

朝にはしっかり乾いていた。

そのことを思い出し、

夫に「そういえば、病院も乾燥がすごかったね。」

と言ったところ、

夫はキョトンとした顔をしている。

近頃、飲酒量が増えたのか、

また耳が悪くなり始めているから、

聞こえなかったのかと思い、

もう一度、丁寧に説明する。

今度は、ちゃんと聞こえていたはずなのに、

やはり、キョトンとしている。

キョトン、というより、

なんて言えばいいんだろう、

かるぅくフリーズしている、というか、

訳のわからない言葉を話しかけられている、

といった表情。

あれ?ひょっとして、

と思って、

「入院してた時のことなんだけど、覚えてない?」

と聞くと、

「うん」と、

相変わらず、宇宙人の言葉を聞くような顔をしている。

いやぁ、そうだったのか。

君は、あの入院がらみのあれこれを

覚えていないんだね?

そうだよねぇ、それがアル症だものねぇ。

私、家族の勉強会とかアラノンとか行って、

何を勉強していたんだろう?

あの時間は、君の中に存在しないのと

同じなんだ。

ある意味、私の独り相撲の記憶というわけ。

ん~、ん~、

人の話だったら、

「そりゃそうでしょう。」と言えるんだけどな。

やっぱり、自分のことだと、

うなっちゃうなぁ。

君が基本的に悪い人間ではない、

ということと、

酒にとりつかれている君の言動を

同じ次元で扱ってはいけなかったんだっけね。

そして、夜中、夫が寝言で歌を歌った。

もちろん、酔っているからだ。

やっぱり、飲酒量がこのレベルまで戻ってきたか、

と思う。

感情に振り回されないように、

と思いつつも、

やはり何か言いたくなる。

何も言わずに、耳栓をして寝ようとしても、

きっと眠れないに違いない。

そして、私の口から言葉が出てきた。

「君はアルコール依存症だよ。

アルコール依存症は病気なんだよ。

病気なんだから、治療しようよ。」

まぁ、どうせ寝ている相手だから、

聞こえてはいないだろうけど、

感情的な言葉にはならなかったかも。

いやぁ、進歩、進歩!

しかし、よく考えたら、

こんな当たり前のこと、

実は、まだ夫にきちんと伝えていなかったかもしれない。

私の中では、

夫は自分の入院の経緯をちゃんと理解していると

思っていたから、

わざわざ、そんなこと、言わなくても

わかっているだろう、

と思っていたのだ。

そういえば、

そうやって、大事なことにきっちり向かい合わず、

なんとなく、うやむやにして

私たち夫婦は、

過ごしてきたな。

「きっちり」すると、

何だか必要以上にがんじがらめになってしまうのでは、

と不安に思う気持ちが、

少なくとも私にはある。

それは、私自身が、

ときどき、行き過ぎて、何かをしてしまうことを

薄々理解していたからだろう。

でも、うやむやにせず、

行き過ぎず、

「きっちり」物事に向かい合えるようになるよう、

努力してみよう。

まずは、機会を見て、

「君は病気なんだから、ちゃんと治療しよう。

できれば、専門病院に変わろう。」

と、シラフの時の夫に言えるようにしよう。

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