« アンチ・アンチエイジング | トップページ | 正月公開予定 »

幻の旅行プラン

今日は、そこそこ夏らしい一日だった。

でも、8月の夜にしては涼しいかも。

例年、今頃は、

時間給労働者の私には

まとまった仕事があり、忙しい。

今朝、出かける支度をしながら、

思い出した。

去年の今頃、

忙しさと暑さでひぃひぃ言いながら、

9月の末に、娘のいるカナダに行こうと

旅行の計画を立て、

ネットで飛行機やホテル、

それに現地ツアーの予約をしたことを。

日本語のガイドブックと電子辞書を脇に

一生懸命、画面の英語読んだりしたなぁ。

全行程2週間の、ちょっと豪華な旅行、

予定どおりに進んだのは、

娘のいた街を訪れていた

最初の4日間だけ。

4日目の夜、

移動した先のホテルで

家人が妙な発言しをしだした。

 冷蔵庫から変な音がする。

 日本語の歌が聞こえる。

 変な奴が外の階段のところにいる。

 女の人が襲われている・・・

家人が聞いているものは

私には聞こえず、

家人が見ているものは

私には見えなかった。

口げんかをし、

まんじりともしない夜を過ごした翌朝、

家人は言った。

「どうも、これはアルコール性の幻聴だと思う。

ついては、これ以上、旅行続けられる自信がない。

こんな状態で旅行を続けて事故にでもなったら、

娘に申し訳ない。

だから、帰国したい。

帰国したら、酒は減らす。」

私も同じ不安を抱いていたので、了解した。

さすがに、すぐに帰れはしなかったが、

取れる範囲で一番早く帰国できる飛行機に変更し、

帰ってきた。

帰国するまでは、あまり酒を飲まずにいたが、

飛行機に乗れば、ビールはもらう、ワインはもらう。

おまけに、成田に着いて、

カートを置いてくる、といったきり、

なかなか戻ってこない。

「出口を間違えた」と言いながら現れた時、

右手にしっかり、淡麗生500ml。

帰国後、私の精神科の先生は

「そのとき、お酒の量が減っていたことはない?」

としきりと確認した。

私は、そんなことはないだろう、と思っていたのだが、

今から考えると

大いに認識が甘かったのだ。

カナダでは、酒は簡単に買えない。

国が許可した店でしか買えないうえ、

そうした店がそこかしこにあるわけではないからだ。

だから、確かに、酒の量は減っていたのだ。

おまけに、久しぶりに会えた娘と

また別れて、悲しくなり、

すっかりバランスを崩したのだろう。

帰国が決まった後も、

幻聴を聞いたり、幻覚を見たりしていた。

ひどい勘違いをして、

ずいぶんな物言いもされた。

あの時、事の大きさに

私は気がつかなかった。

いや、帰宅して、本を見て、

幻聴、幻覚が出るのは相当やばい、

という記述は読んだのだ。

でも、その時、私は私に

「まぁ、旅先のことだから」と

ごまかした。

ごまかしたって、なんだって、

アル症はアル症でした。

精神科の先生がその疑いを持ったのに、

私は、大したことありません、て

流していた。

本当に、今から思えば、

ある日いきなり、アル症の症状が出たわけではなかった。

一日休むと

2、3日は休んでしまう。

定年前の不調かと思っていた。

それだけじゃなかったんだ。

旅行に行って、元気になってもらおう、

そして、自分も元気になろうと

しんどい思いしながら立てた計画。

家人の父も兄も60前に亡くなっていたので、

ひょっとしたら、

これが家人と出かける最後の旅行になるかもしれない、

と思いつつ立てた計画。

楽しみだなぁ、と思いながらも、

心のどこかで

実現しない予感はしていた。

きっと、私も心の底では

本当のことがわかっていたんだろう。

あぁあ。

でも、行きたかったなぁ。

ドラムヘラーという化石の砂漠。

カナディアンロッキー。

ロッキー山麓での乗馬。

|

« アンチ・アンチエイジング | トップページ | 正月公開予定 »

アル中」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533907/45828130

この記事へのトラックバック一覧です: 幻の旅行プラン:

« アンチ・アンチエイジング | トップページ | 正月公開予定 »